米国内国歳入庁（IRS）の規定により、個人所得税申告書で「適格子供」、「適格親族」を被扶養者として申告することで特定の税収優遇（例：有利な納税者身分または特定の課税減免）を享受できます。本稿では、被扶養者の定義及び関連規定を詳しく解釈します。

1. 適格子供（Qualifying Child）
   
   あなたの子供は、確定申告の期限（延期を含む）までに社会保障番号を保有し、かつ以下のテストをすべて通過してこそ、「適格子供」として申告されることができます。
   
   

   （1）	親密な親族関係（Close Relative）  近親関係テストでは、「適格子供」は必ずあなたの息子、娘、養子女、継子女、里子、兄弟、姉妹、継兄弟姉妹または上述の親族の子孫でなければなりません。
   （2）	年齢制限（Age Limit）  通常、課税年度終了時に、あなたの「適格子供」はあなた（またはあなたと夫婦合算申告をする配偶者）より若く、且つ19歳未満または24歳未満のフルタイムの学生であることが要求されます。注意すべき点としては、年齢制限条項は永久かつ完全に障害がある子女に適用されません。
   （3）	居住地（Residency）と納税者身分（Filing Status）の要求 当該子女は、あなた（又はあなたと夫婦合算申告をする配偶者）と一緒に米国に半年以上居住しなければなりません。なお、当該子女は米国市民、または米国・カナダ・メキシコ居住者でなければなりません。その他、当該子女は、自己及び配偶者が税還付申請のみを目的とした夫婦合算申告をしない限り、当該課税年度に夫婦合算申告の納税者身分を使用することができません。
   （4）	扶養テスト（Support Test）  当該子女は課税年度に自身に必要な費用の半分以上を負担していません。

   
   
2. 適格親族（Qualifying Relative）
   
   通常、以下の条件を満足した者は、あなたの「適格親族」として申告されることができます。
   
   

   （1）	扶養テスト（Support Test）  当該者をあなたの「適格親族」として申告するために、あなたは課税年度に生活費の半分以上（50％以上）を負担する必要があります。
   （2）	収入制限（Gross Income Limitation）  あなたが申告する「適格親族」の総所得は4,200ドル（2019）を超えてはいけません。
   （3）	身分要求（Status Requirements） 当該「適格親族」は米国市民、または米国・カナダ・メキシコ居住者でなければなりません。なお、当該者は、その夫婦合算申告書で納付すべき税額がない、かつ夫婦個別申告の場合に夫婦が両者とも納税義務がないことでない限り、当該課税年度に夫婦合算申告の納税者身分を使用することができません。
   （4）	課税年度いっぱいであなたと同居する親族または非親族 子女、両親、孫、祖父母、兄弟、姉妹、おばさん、おじさん、甥、姪及び継父母は、「適格親族」の定義を満足しています。子女は合法的に養子縁組された子供、里子、継子女を含みます。   もし納税者と当該者の関係は現地法律に違反しなければ、当該世帯の非親族も「適格親族」とみなされることができます。注意すべき点としては、非親族の被扶養者が「適格個人」とされるのは、あなたが世帯主（Head of Household）の納税者身分を取得するのに役に立ちませんが、課税減免には役に立つかもしれません。

   
   

ダウンロード： 米国個人所得税（二）―誰かを被扶養者（Dependents）として申告できるか? [PDF]