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米国の所得税がない州―ネバダ州

米国の所得税がない州―ネバダ州

ネバダ州はアメリカの西部にある内陸の州です。ネバダ州は、米国で7番目に人口が多い州です。観光業(特にギャンブル及び娯楽業)はネバダ州の最も重要な産業です。ネバダ州はギャンブル業の経営と各種のギャンブル商品を規制するための非常に成熟したギャンブル業法制度をを維持しています。

ネバダ州はその友好的な商業環境に恵まれますので、投資者に好かれています。ネバダ州は法人所得税もフランチャイズ税も課しません。ネバダ州はまた、個人所得税、贈与税、及び遺産税・相続税をすべて徴収しませんので、外国投資者を引き付けています。

ネバダ州では法人所得税を納付する必要がありませんが、以下の税種を時間通りに申告する必要があります。

  1. 連邦所得税

    内国歳入庁(IRS)の規定に基づき、全ての会社は納付すべき税額があるかどうかにかかわらず、暦年の課税期間を採用している場合、毎年3月15日(LLC)または4月15日(株式会社)までに所得税申告書を提出しなければなりません。所得税申告の期限延長を申請でき、延期後の期限は9月15日(LLC)または10月15日(株式会社)となります。注意すべき点としては、申告期限が延長されたとしても、会社は納税申告書の提出期限(延期を含まない)までに納付すべき税金を支払わなければなりません。さもなければ、相応の罰金及び利息が科されます。

  2. ネバダ州商業税(Commerce Tax)

    ネバダ州の規定により、課税年度(7月1日~6月30日)中に総収入が400万ドルを超えたネバダ州会社は、ネバダ州税務部門に登録することで相応の納税者番号および税率(0.51%~0.331%)を取得し、かつ毎年商業税申告書を提出し、税金を納付する必要があります。一般的に、商業税申告書の提出期限は会計年度終了後45日目です。

  3. 売上税・使用税(Sales or Use Tax)

    会社はネバダ州において小売業または卸売業で商業活動を行い、あるいは課税サービスを提供する場合、ネバダ州の税務部門に登録し、かつ売上税を納付することが義務付けられます。小売業者から購入した売上税を納付する必要のない商品をネバダ州内に使用・貯蔵またはその他の形式で消耗する場合、当該商品に対し使用税を納付することが必要となります。使用税はまた、ネバダ州の消費者がインターネット、電話または郵送を通じて州外から商品を購入してから、ネバダ州で使用する場合にも適用されます。

    ネバダ州の売上税は、州税(4.6%)、地方税及び発生可能なその他の地方税によって構成されています。地方税の税率は各地区の状況によります。

  4. 給与税(Payroll Tax)

    ネバダ州で設立された会社は、米国で従業員を雇用しかつ給与を支払う場合、定期的にIRSに従業員の給与と源泉徴収された給与税を報告し、かつ当該税額の全額を授権された銀行または金融機関の口座に振り込まなければなりません。会社は、従業員のために医療保険税(Social and Medicare)の雇用主負担分と連邦失業税を申告・納付する必要もあります。

    同時に、当該会社はネバダ州政府に報告し、且つ雇用主として登録しなければなりません。ネバダ州の雇用主は一つの四半期内に5万ドルを超えた課税給与を支払った場合には、調整後事業税(Modified Business Tax)を別途支払う必要があります。調整後事業税は、四半期ごとに申告される必要があり、申告期限が給与計算四半期終了後の初月の末日です。雇用主はまた、従業員のために失業保険税を負担する必要があります。法律に基づき、ネバダ州雇用主は被雇用者のネバダ州給与税を源泉徴収する必要がありません。

  5. 年次更新(Annual Renewal)

    ネバダ州で設立された全ての会社は、ネバダ州会社法に従って維持管理されなければなりません。当該ネバダ州会社は、ネバダ州における物理的な住所を有する登録代理人を選任する必要があります。当該登録代理人の役割は、会社に代わって法律文書を受領し、毎年ネバダ州政府に年次報告書(Annual Report)を提出し、適時に会社の住所や主要役員の情報を更新し、政府にビジネスライセンスを時間通りに更新することです(適用される場合)。年次報告書は、会社のネバダ州政府に登録されている関連情報を更新するために使用されるものです。年次報告書の申告期限は会社設立日の月の末日です。

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