個人所得税の源泉徴収方法に関する公告
国家税務総局公告2020年第13号
2020年7月28日、国家税務総局は『一部の納税者の個人所得税の源泉徴収方法の改善・調整に関する公告』(以下「公告」という)を公布し、特別な状況における個人所得税の源泉徴収方法の問題について説明しました。
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当年に初めて就職した居住者個人が取得した給与・賃金所得について、源泉徴収方法をどのように改善・調整したか
1納税年度に初めて給与・賃金所得を取得した居住者個人について、源泉徴収義務者は給与・賃金所得から個人所得税を源泉徴収する際に、当年初から計算された累計控除費用(5000元/月)を差し引くことができます。
例えば、大学生の李さんが2020年7月に卒業して入社した場合、会社は7月分の賃金を支払い、当期の個人所得税の源泉徴収税額を計算する際に、35000元(7ヶ月×5000元/月)を差し引くことができます。
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公告が言及した初めて給与・賃金所得を取得した居住者個人とは
公告が言及した初めて給与・賃金所得を取得した居住者個人とは、納税年度の最初の月から入社するまでの間に給与・賃金所得又は連続的な労務報酬を取得しなかった居住者個人を指します。入社する前に給与・賃金所得を取得した、又は累計源泉徴収方法で連続的な労務報酬が源泉徴収された納税者は含まれていません。納税者は入社する前に偶然に労務報酬、稿料、ロイヤルティ所得を取得した場合、影響を受けず依然として公告の規定を適用します。
例えば、納税者の王さんは2020年1月から8月まで仕事を見つけられず、給与・賃金所得を取得しておらず、労務報酬の8,000元(一回だけ)が20%の源泉徴収率で個人所得税が源泉徴収され、9月上旬に新しい仕事を見つけ、給与を受け取る場合、雇用単位は王さんの9月分の賃金について個人所得税の源泉徴収税額を計算する際に、45000元(9ヶ月×5000元/月)を差し引くことができます。
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学生がインターンシップを通じて取得した労務報酬所得について、源泉徴収方法をどのように改善・調整したか
全日制の学術教育を受けている学生がインターンシップを通じて取得した労務報酬所得について、源泉徴収義務者は個人所得税を源泉徴収する際に、『「個人所得税徴収申告管理弁法(試行)」に関する国家税務総局の公告』に規定された累計源泉徴収方法に従って所得税の源泉徴収税額を計算し、源泉徴収を行うことができます。
個人所得税法及びその実施条例の関連規定により、累計源泉徴収方法で所得税の源泉徴収税額を計算する具体的な計算式は以下の通りです。
当期の源泉徴収税額=(累計収入額-累計控除費用)×源泉徴収率-速算控除額-累計減免税額-源泉徴収された累計税額
そのうち、累計控除費用は、納税者が単位でインターンシップを開始した月から当月までの月数に5000元/月を乗じて算出します。
例えば、学生の張さんは7月にある会社でインターンシップを通じて3000元の労務報酬を取得しました。当該会社は張さんの労務報酬から個人所得税を源泉徴収する際に、累計源泉徴収方法で源泉徴収税額を計算することができます。当該方法により、張さんの7月分の労務報酬から源泉徴収する必要がなくなり、改善・調整前により440元を下げています。張さんは当年に他の総合所得がない場合、年次税務申告・還付を行う必要もありません。
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納税者は改善・調整後の源泉徴収方法をどのように利用するか
納税者は自身の状況に応じて公告の規定に該当するか否かを判断することができます。規定に該当し、公告の規定に従って税金が源泉徴収された納税者は、関連証明書又は承諾書を源泉徴収義務者に提供する必要があります。例えば新規入職者である大卒は、卒業証明書又は派遣書類等を単位に提供することができます。実習生は単位からの労務報酬を取得し、累計源泉徴収方法で税金が源泉徴収された場合、学生証等の証明書類を単位に提供することができます。その他の初めて給与・賃金所得を取得した納税者は、他の証明書類がない場合、承諾書を提供することができます。
源泉徴収義務者は、関連する書類又は承諾書を取得した後、改善・調整された源泉徴収方法で納税者のために個人所得税を源泉徴収・納付することができます。
同時に、納税者は、源泉徴収義務者に提供した書類の真実性、正確性、完全性について責任を負う必要があります。納税者及び源泉徴収義務者は、将来の検査のために関連する書類又は承諾書の原本及びコピーを保管する必要があります。
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公告の実施時間は
公告は2020年7月1日から施行します。2020年7月1日前に就業又は実習をした納税者は、源泉徴収された個人所得税額が過納である場合、翌年に総合所得の確定申告を行う際に、税金還付を申請することができます。
関連資料:
「
中国本土における会社設立サービス」
「
中国税務サービス」