香港会社の維持要件のマニュアル(2)-会社登記所への書類申告の責任
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会社情報の変更の申告
以下のいずれかの場合に、会社は指定された期間内に会社登記所に関連情報の変更を申告する必要があります。
(1) 取締役や秘書役の変更又は現任取締役や現任秘書役の情報更新を15日以内に申告しなければならない。
(2) 登録住所の変更を15日以内に申告しなければならない。
(3) 会社の法定帳簿が登録住所に保管していない場合、会社の法定帳簿の保管場所の変更を15日以内に申告しなければならない。
(4) 特別決議による会社名の変更を15日以内に申告しなければならない。
(5) 全ての特別決議の可決を15日以内に申告しなければならない(会社名の変更に関する特別決議を除く)。
(6) 持株比率の変更又は増資を1ヶ月以内に申告しなければならない。
(7) 特定の資産に対する抵当権又は特定の資産の既存抵当権の取得について、香港内外にあるか否かを問わず、抵当の情報を抵当が登記された後1ヶ月以内に申告しなければならない。
上記の(7)について、規定された期間内に抵当の情報を申告しなかった場合、申告期限の延長を裁判所に申請する必要があります。申請には宣誓供述書を添付し、規定された期間内に関連書類を提出しなかった理由を説明しなければなりません。
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年次申告書の申告
会社は毎年に会社登記所に年次申告書を申告する必要があります。年次申告書には、会社の組織構造等の基本情報が含まれています。具体的には以下の通りです。
(1) 会社の発行済み株式数と金額
(2) 取締役と秘書役の氏名(会社名)と住所
(3) 株主の氏名(会社名)と住所
(4) 会社の現住所
(5) 登録された抵当の未払の返済額
取締役又は秘書役は年次申告書に署名する必要があります。私的株式会社は毎年の会社設立記念日から42日以内に年次申告書を申告し、株主資本なしの保証有限責任会社は毎年の会計決算日後9ヶ月から42日以内に年次申告書を申告し、公開会社は毎年の会計決算日後6ヶ月から42日以内に年次申告書を申告する必要があります。
参考資料:
「
香港会社設立の手続きと費用」