サモアはハワイ及びニュージーランドのほぼ中間にある島々で構成され、首都がアピアです。島の人口は約16万人です。

サモアは1889年から1914年までドイツによって統治され、その後ニュージーランドによって支配され、1962年に最初の南太平洋の独立国になりました。サモアは1997年まで西サモアと呼ばれていました。

サモア政府は議会制を実施しており、5年ごとに選挙を行います。立法議会の47人の議員は首相を選出します。執行評議会は首相、8名の閣僚及び国家元首で構成されます。

サモアの法規制は英国及びイギリス連邦の法律に基づいています。司法システムは、治安裁判所、高等法院、控訴裁判所を含みます。

1987年及び1988年、サモア（当時、西サモア）は若干の法令を通過し、重要なオフショア地域としての地位を確立しました。

1987年信託会社法は、オフショア投資家のニーズを満たすために信託会社のライセンス・許可及び管理を規制する設立法です。その他の法律には、1987年国際会社法、1987年国際信託法、1987年オフショア銀行法及び1988年国際保険法が含まれます。

サモア国際会社及び信託は、印紙税、キャピタルゲイン税、源泉所得税を含む全ての税金が免除されています。さらに、サモアは外貨管理を行わず、且つ厳しい守秘義務規制を実施しています。

1987年国際会社法は会社を管理・規制する主要な法律です。その法律は、サモア国際会社の設立、既存会社のサモアへの移転、アメリカ式の期間限定会社の設立を含む内容について規定しています。

当該法律は、非常に弾力性及び機密性を持っています。

サモア国際会社の特徴は以下の通りです。

(1)	国際会社は資本金が必要ありません（債権者が支配する会社）。
(2)	会社名に中国語を含むことができます。
(3)	中国語で定款を作成することができます。
(4)	資本金の最低限度額に対して制限されません。キャピタルゲイン税は課しません。
(5)	全額登録株は無記名株式として発行され、譲渡されることができます。
(6)	全額登録株又は無記名株式は記名株式に転化され、保有者に譲渡されることができます。
(7)	自社株買い及び減資の手続きは、裁判所の命令が不要であり、簡単且つ迅速です。
(8)	会社は自社株買いに資金を提供することができます。
(9)	会社は自社株の買戻し、取消しを行うことができます。
(10)	会社の登録は1年・5年・10年・20年前からを行うことができ、費用が割り引かれています。
(11)	毎年の年間維持の締切日は11月30日です。
(12)	公募がない場合、株主は会計監査を行わず、年次株主総会を開催しないことを決議することができます。
(13)	年次申告書の提出が不要です。
(14)	取締役又は秘書役の情報を開示する必要がありません。
(15)	帳簿の提出が不要です。
(16)	取締役は決議を通じて会社の定款を変更することができます。
(17)	会議は、電話、ビデオ又はその他の音声や視聴覚手段で開催できます。
(18)	年次総会が不要です。年次総会を開催する場合、必ずしもサモアで開催する必要がありません。
(19)	取締役及び株主の会議は、書面決議書を配て（又はファクスで）署名することにより決議を可決することができます。
(20)	国際企業は、サモアに居住している現地の取締役が不要です。
(21)	金属製のシーンを使用して文書の実行を行うことができます。
(22)	会社の事務所は厳格な守秘義務の対象となります。
(23)	会社はサモアに移転し、又はサモアから転出することができます。
(24)	会社は清算により閉鎖することができます。簡単な登録抹消手続きもあります。

国際会社法の別の種別により、アメリカ式の期間限定会社はサモアで設立でき、又はサモアに移転することができます。この法律は、人気のあるワイオミングモデルに基づき、ユニークな資産保護の機能があります。期間限定会社は米国への投資に効果的な事業退であり、通常米国の所得税に対するパススルー課税の中間事業体（neutral entity）としてよく使用されます。

サモアの信託に関する一般法は英国の大法官裁判所(Court of Chancery)に由来しています。1987年国際信託法は、簡単な登録手続きを規定しており、信託に関する一般法を改正することにより信託を管理します。サモアで登録される信託はいかなる形の課税対象にもなりません。

信託を登録する際に、登記所に信託の名称、日付及び受託者の氏名を提出する必要があります。委託者及び受益者の氏名を登記所に開示する必要があります。信託証書の提出も不要です。信託は任意であり、特定の受益者の除外又は包含を規定することができます。

1988年国際保険法により、サモアで保険業を経営しようとする会社はライセンスを取得する必要があります。ライセンシーは国際会社法により設立された国際会社又は外国会社が必要です。資本金は、経営する事業の性質に応じて、10万～50万米ドルの制限があります。

この法律の特徴は、ライセンシーが被保険者全員の同意を取得し、その保険により取得した全ての金額を個別のファンドを設立することができることです。当該ファンドは、その保険契約に基づくライセンシーの義務を果たすために利用できる唯一の資産源であり、ライセンシーの他の義務を果たすために利用できません。

1987年オフショア銀行法により、サモアで銀行業を経営しようとする会社はライセンスを取得する必要があります。ライセンスは3種類あります。その3種類の主な違いは、適用される事業の種類、必要な資本金、及び銀行の保証です。必要な資本金又は保証金について、Aクラスライセンスは1,000万米ドル、B（1）クラスライセンスは200万米ドル、B（2）クラスライセンスは25万米ドルです。