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奨励型ストックオプション(ISO)とは何ですか? 奨励型ストックオプション (ISO) は通常、割引価格で会社の株式の購入資格を幹部従業員に付与された権利です。 ISOは通常、税制上に優遇されますが、ただし、幹部従業員は優遇価格で購入した株式を実際に売却する際にのみ課税されます。 |
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ISOの適格要件 ISOを判定するには、下記のような条件を満たさなければなりません。 (a) ISO は、発行可能な株式の総数と株式を受領できる人を定めた株主に承認された計画に基づいて付与されなければなりません。 (b) オプションは、計画が採択若しくは承認された日のいずれ早い日から 10 年以内に付与されなければなりません。又、オプションは付与された日から10 年以内に行使可能でいなければなりません。 (c) 行使価格は、付与日における株式の公正市場価値 (FMV) を下回ることはできません。 (d) 付与日の時点まで、従業員は会社、親会社、または子会社の議決権をあわせて10%以内に保有しなければなりません。 (e) 行使後、ストックオプションが付与されてから2年超経過していること且つ取得後1年超保有しなければなりません。 (f) オプションが付与日から行使される前の3ヶ月 (従業員が恒久的および完全な障害になった場合は1年)まで当該会社の従業員の身分のままです。 |
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ISO の従業員課税 ISO を付与された又はそのオプションを行使した場合、所得を申告する必要がなくなります。 ただし、ISO を売却する場合、価格差で代替ミニマム税 (AMT)を 計算し、所得申告・所得税納付をする必要があります。価格差(spreads)は、行使日に株式の公正市場価値が行使価格を超えた金額から購入価格(ある場合) を差し引いたものです。たとえば、1 株あたり公正市場価値が5ドルとして、 1,000 株を 1 ドル/株で行使した場合、価格差は4,000ドルになります。この金額に基づき、所得申告・所得税納付しなければなりません。 ISO を通じて購入した株式の売却が全部適格に認定されるわけではないということに注意が必要です。「適格処分」とみなされ、最終的に税制上の優遇措置を受けられるには、以下の二つの条件を満たさなければなりません。 (a) 従業員は株式を行使してから少なくとも 1 年以内に株式を売却しなければなりません。 (b) 従業員は株式が付与されてから 2 年後に株式を売却しなければなりません。 上記の条件を満たせない場合、どんな所得でも普通所得となり、所得税の申告も必要になります。 |
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雇用主に対する課税 ISO が従業員への報酬収入とみなされないため、雇用主は ISOによる減税控除優遇を受けることができないのは一般論です。道理でISO に関連する収入に対し、雇用主によって源泉徴収されることもありません。 ただし、ISO が行使されると、雇用主は課税年度末にForm 3921 を従業員に送付します。従業員が個人の納税申告書を記入する際Form 3921を使用します。 |
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