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不利な米国会社定款変更に対する株主の対応

不利な米国会社定款変更に対する株主の対応

定款が変更され、特定の種類株式の配当請求権又は議決権が削除される可能性があり、株主間の利益の取り決めに重大な影響が生じる。むかし、一部の裁判所は、株主は定款の条項に対して「契約上の(contractual)」又は「既得(vested)」の権利を有するため株主の同意なしに定款変更が不可だと、結論付けた。

現代法はその結論を否定している。2016年の模範事業会社法(MBCA)により、株主はいかなる定款の条項に対して既得権を有しないことが明確になった。同時に、株主の利益保護を実現するために、定款変更における株主利益を保護する原則が定められている。

  1. 株主利益の実質的保護

    米国の法例との組み合わせで、株主固有の権利については、定款を変更してならないことを義務つけるべきである。固有の権利以外の権利については、株主利益の喪失に対する合理的な補償を前提として、定款変更が認められている。

    少数株主の利益が圧迫されたり侵害されたりした場合、少数株主は会社や少数株主に対する受託者義務違反について、支配株主、取締役、高級管理職を控訴し、ご自身の権利や利益を守ることができる。

  2. 定款変更に対する少数株主の対応

    2.1
    反対株主の株式買取請求権

    株主は、自己の利益を損する変更が生じた場合、いくつかの行動をすることができる。その一つは「反対株主の株式買取請求権(Dissenting Shareholders Right of Appraisal)」である。具体的には、一部の州では修正条項が株主に「重大かつ不利な影響を与える」場合、株主は株式買取請求に関する法令に定めた基準を満たしている限り、保有している株式を会社に買い戻させる権利を有する。

    2.2
    種類株主決議(Class voting)

    株式買取請求の代わりにもう一つの対応方法は「種類株主決議」である。これによって、定款変更は、一定以上の全体株主だけでなく、影響を受ける種類株式を保有する一定以上の種類株主によって承認される必要がある。この制度の下では、影響を受ける種類株主は変更を認めない場合、変更は行われない。

    2.3
    受託者義務違反についての控訴

    定款変更によって被害を受ける株主は、受託者義務違反を理由に訴訟を起こすこともできる。一部の裁判所では、少数株主の利益を損する以外に何の目的もない不利な定款変更に対して少数株主は訴訟を起こすことを認めている。しかし、州によっては訴訟を認めない場合もあります。一部の州の裁判所は、「株式買取請求権」及び「種類株主決議」による法的保護が排他的であると結論づけている。

参考資料:
[1] Richard D. Freer. The law of corporations in a nutshell. West Pub. Co, 2020.

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