米国会社の会計方法の発生主義
会計方法とは、いつ、どのように所得税申告書に収入と支出を申告するかを確定するための一連の規定です。会計方法はあなたの米国会社が採用する全体会計記帳方法だけではなく、あらゆる重大な項目の会計処理も含んでいます。米国会社は初めての所得税申告書を提出する時に一つの会計方法を選択します。その後に会計方法を変更しようとする場合、IRSの批准を得らなければなりません。
すべての納税者は単一の会計方法を採用する必要がありません。米国会社は、会社の収入と支出を明確に反映できる会計方法を使用しなければならず、かつ正確な所得税申告書を提出するために会計記録を保存しなければなりません。長期的に会計帳簿を保存するほか、米国会社は会計帳簿及び所得税申告書の記入項目を支持するためにあらゆるその他の必要な記録も保存しなければなりません。
米国会社は通常、発生主義会計、現金主義会計、特定の収入と支出項目に対する特殊な会計方法、あるいは前述の2種類又は2種類以上の混合会計方法を使用し課税所得金額を計算することができます。ここでは、会計方法の発生主義について詳しく紹介します。
発生主義会計によると、米国会社は一般的に収益と控除または資本化支出が発生した当年に収入を申告します。発生主義会計の目的は、収入と支出を正しい年度に一致させることです。
一般的に、米国会社は、代金を受け取る権利が発生し、かつ正確、合理的に金額を確定できる場合、当該金額を本課税年度の総収入に計上する必要があります。このルールに基づき、当該会社は以下の最も早い日付に当該金額を総収入に記入します。
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当該会社が代金を受け取る時
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収入金額が当該会社の売掛金になる時
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当該会社が当該収入を得る時
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所有権の譲渡が終了する時
通常、米国会社は商品、サービスまたはその他項目の前受金を受け取った当年に当該金額を収入として申告する必要があります。但し、当該会社は発生主義会計を使用する場合、前受金を来年の収入とすることができます。しかし、いかなる前受金でもその課税年度の後まで延期されることができません。
発生主義会計に基づき、以下の二つの条件を同時に満足する会社は通常、業務経費を控除・資本化することができます。
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All-events testの要求を満たすこと。次の状況が発生すると、all-events testの要求を満たします。
a、あらゆるイベントはすでに発生した、かつ債務の事実が確定されたこと、かつ、
b、債務の金額を正確かつ合理的に確定できること。
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経済活動がすでに発生したこと。
通常、経済活動が発生する前に、米国会社は業務経費を控除・資本化することができません。米国会社の支出は、当該会社が財産・サービスを提供するため、あるいは当該会社が財産を使用するためであれば、経済活動は当該会社が財産・サービスを提供する時、または当該会社が財産を使用するときに発生します。当該会社の支出は他人に財産・サービスを提供するためであれば、経済活動は当該会社が財産・サービスを提供する時に発生します。