社会保障番号（SSN）とは、米国の社会保障局（Social Security Administration，SSA）によって米国市民、グリーンカード保持者（永住者）、または外国人就労者に対して発行される納税者番号であり、9桁の数字で構成され、中国の身分証番号に類似し、確定申告及び日常の身元確認に使われます。

個人納税者番号（ITIN）とは、社会保障番号（SSN）の申請要件を満たさず、米国で税務申告の義務がある者に対して米国の内国歳入庁から発行される身分証明番号です。個人納税者番号は、SSNと同じように9桁の数字があります。SSNと異なり、個人納税者番号は9から始まります。ITINの有効期間は5年間です。必要な場合には、納税者は既存の番号の有効期限満了前に、同じ番号を改めて申請することができます。

もしSSN申請の要件を満たせば、SSNの申請を優先すべきです。SSN申請の要件を満たす個人は、ITINを申請することができません。内国歳入法典第6109条の規定に基づき、所得税の確定申告書に記載されている個人は全て有効な個人の納税者番号が必要です。社会保障局は申請者によるSSN申請を却下しましたら、却下レターを発行します。内国歳入庁（IRS）にフォームW-7を提出する際に却下レターも併せて提出しなければなりません。

個人納税者番号（ITIN）とは、内国歳入庁から発行され、個人所得税の確定申告書に使われる9桁の数字で構成され、9から始まる番号です。

内国歳入庁は、社会保障番号（SSN）を保有していない且つ社会保障局（SSA）からSSNを取得できないが、米国の納税者番号が必要な個人に対してITINを発行します。即ち、SSNを保有していない且つ取得できないが、規定に基づき納税者番号を提供し、あるいは連邦所得税の申告書を申告しなければならない場合、ITINの申請が必要となります。

最初に、ITINは連邦税を申告するためのものだけでした。ITINの普及に伴い、一部の米国銀行は、ITINがSSNに代わって外国人の銀行口座開設やクレジットカードの申し込みに使用されることを認めています。ITINの発行は移民の身分の影響を受けません。なぜかというと、米国の内国歳入法により、外国人居住者も外国人非居住者も米国で個人所得税の確定申告書を提出する必要があるかもしれないからです。IRSは、個人が米国税法の規定に従うのを助けるために、個人にITINを発行しています。同時にITINは、SSNを保有していない納税者の確定申告及び納税を効率的に処理・記録する方法の1つです。

ITINは、米国に合法的に就労する権利を授与できず、かつ社会保障給付または勤労所得税額控除（Earned
Income Tax Credit）の優遇措置を受ける資格を提供しません。

SSNを保有していない、かつSSNの申請要件を満たさない者（米国市民・グリーンカード保持者・外国人就労者でない者）は、規定に従って連邦納税者番号を提出し、あるいは連邦所得税の確定申告書を申告しなければならない場合、次のいずれかの要件を満たせば、ITINを申請することができます。

（1）米国の納税申告書を申告する必要がある外国人非居住者
（2）米国の納税申告書を申告する外国人居住者（米国滞在日数による）
（3）米国市民・外国人居住者の被扶養者または配偶者
（4）ビザを保持している外国人非居住者の被扶養者または配偶者
（5）税務優遇措置を申請する外国人非居住者
（6）米国の納税申告書を申告し、あるいは例外措置を申請する非居住者である外国人学生・教授・研究者

ITINを申請できる例：

（1）租税条約に基づき源泉徴収税率の減免を受けられる外国人非居住者
（2）SSN申請の要件を満たさないが、米国連邦税申告書を提出することで税金を納付し、あるいは税金還付を申請する必要がある外国人非居住者
（3）SSN申請の要件を満たさないが、その配偶者（米国市民または米国居住者）と夫婦合算申告を選択し所得税申告書を提出する外国人居住者・非居住者
（4）SSN申請の要件を満たさないが、米国所得税申告書を提出する必要がある外国人居住者（実質滞在テストによって判断される）
（5）SSN申請の要件を満たさないが、連邦税申告書を提出する必要がある非居住者である外国人学生・教授・研究者
（6）米国会社の責任者として、米国現地の銀行で米国会社の法人口座の開設を申請する外国人非居住者・居住者

方法1：

啓源にITIN申請の代行を委託することができます。この場合、一年中いつでもITINを申請することができ、かつ身分証明書類の原本をIRSに提出する時間も省くことができます。米国で個人用口座または事業用口座を開設しようとする場合には、当該方法は最も有効かつ早いです。

方法2：

クライアント様は連邦所得税の確定申告書を提出するとともに、ITINの申請書をIRSに郵送することができます。注意すべき点としては、公的機関が発行した身分証明書類の原本（例えばパスポートの原本）を提出することで身元及び外国人の身分を証明しなければなりません。当該身分証明書類の原本はITIN申請承認後に返還されます。

この方法でも、啓源に所得税の確定申告書の準備及びITINの申請代行を委託することができます。委託される場合、啓源は所得税の確定申告書及びITINの申請書類を準備します。啓源はご提供いただく書類を認証しますので、クライアント様は身分証明書類の原本をIRSに郵送する必要がありません。この方法は方法１よりお時間がかかりますのでご注意ください。

申請者はITIN申請の要件を満たし、且つ申請手続きを完了しましたら、通常6～8週間以内に内国歳入庁からの申請者に専属するITINがあるレターを受け取ります。確定申告シーズン（1～4月の間）には、手続きには約11週間かかります。内国歳入庁は当該申請に対して特急サービスを提供していません。

申請提出から8週間経ってもITINまたはIRSによるレターを受け取っていない場合には、IRSに申請の処理状況について電話で問い合わせることはできます。