「ギグエコノミー」という用語は、最初Uber や Lyft などのライドシェア会社での働き方を表すために使用さていました。しかし、現在ギグエコノミーは各業界に広がり、労働市場の大きな一部分を占めてきました。ウェブサイト又はスマートアプリ等のプラットフォームを利用して収入を得る働き方と言われています。

パートタイム又は副業を利用し収入を得たに関係なく、納税申告書を使いギグエコノミーからの収入情報を開示しなければならないと税務法規に規定されています。ギグエコノミーと税務処理関係については下記のように説明します。

1. ギグワーク・ギグワーカーとは?
   
   「ギグ」（「サイドハッスル」と呼ばれることもあります）は通常、個人が収入を増やすために一時的な仕事、プロジェクト、または個別雇用をして、スマートアプリやウェブサイト（デジタルプラットフォーム）を利用するのが一般です。
   
   ギグワーカーとは、ギグエコノミー内で個人事業主またはフリーランサーとして仕事をするものです。ギグワークの報酬は特定のタスクや仕事の完成具合によれば、時給によるのもあり、形が様々です。
   
   税収的な観点から見ると、ギグワーカーは常用雇用者ではなくフリーランサーと思われるのが一般的です。ギグワーカーは柔軟性と自主性というメリットを享受していますが、雇用の保障が限られている又は保障できないことに直面しています。その結果、雇用主には医療保険や有給休暇などの福利厚生を提供してもらえず、常用雇用者が享受している福利厚生を失われました。
   
   
2. ギグワーカーに関する税務処理
   
   この部分では、個人事業主（自営業）としてのギグワークの税務処理方法を説明します。
   
   

   (1)	毎年度の記録および領収書の収集・保管 正確な記録を維持することは、収入を効果的に監視し、必要経費の差し引き、納税義務の履行には不可欠です。必要経費を差し引いて納税金額が軽減される可能性があるので、必要経費の領収書を保管しておくことをお勧めします。また、ギグワークや販売から得た収入を記録することが非常に重要です。報酬を支払う各仲介業者からフォーム 1099 を受け取ったかどうかに関係なく、すべての収入を規定納税申告書で確定申告しなければならないことに留意してください。
   (2)	予定納税額の納付 個人事業主としてギグワークから収入を得ている場合、四半期ごとに予定納税額を納付し、税務法規を遵守しなければならなりません。納付を怠ると罰則が科される可能性があるため、規定期間内に税金の納付が必要です。 ただし、常用雇用者でありながらギグワークをしている場合は、雇用者の給与から源泉徴収される税額を調整することで、ギグワークで得た収入に対する予定納税額納付を回避できる可能性があります。予定源泉徴収税額（Tax Withholding Estimator）ツールを使用して、適切な額を決定することができます。その後、新フォーム W-4「従業員の予定源泉徴収税額証明書」を記入し、雇用主に提出します。 四半期ごとに予定納税額の納付期限は年 4 回があり、具体的には 4 月 15 日、6 月 15 日、9 月 15 日、1 月 15 日となっています。納税額の不足な金額を確定するには、個人はフォーム 1040-ES（個人向け予定源泉徴収税額）又はフォーム1040-ES (NR)（非米国在住外国人個人向け予定源泉徴収税額）のいずれかを利用することができます。
   (3)	確定申告の準備 支払いカードおよびサードパーティのネットワーク取引に関するフォーム1099-Kとその他所得に関するフォーム1099-MISCと賃金および損益計算書に関するフォームW-2と非常用雇用者の報酬に関するフォーム1099-NEC等様式コピーは 1 月 31 日までにギグワーカーの手元に届く予定です。
   (4)	納税確定申告書の提出 個人事業主(自営業)の場合、米国個人所得税確定申告書フォーム1040または米国高齢者納税確定申告書フォーム 1040-SRと自営業税に関するスケジュール SE (フォーム 1040)。と独資企業の損益計算に関するスケジュール C (フォーム 1040)を記入する必要があります。

参考：
https://www.irs.gov/businesses/gig-economy-tax-center
https://www.irs.gov/businesses/small-businesses-self-employed/manage-taxes-for-your-gig-work
https://www.irs.gov/businesses/small-businesses-self-employed/manage-taxes-for-a-digital-platform