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中国税務 株主寄付に対する会計及び税務上の取扱いについての簡単な分析

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株主寄付に対する会計及び税務上の取扱いについての簡単な分析

一般的に、2つの独立した企業間の取引行為には、通常の商取引行為(販売、労務、資金調達など)及び寄付行為が含まれます。株主とその投資する企業との間の取引行為には、通常の商取引行為、資本投入、配当金の分配または減資などが含まれます。2つの独立した企業と比較して、株主とその投資する企業との間の取引には厳密に言えば、寄付行為が存在しません。株主の資産が投資される企業に移されたとしても、それらの間の投資関係により、資産に対する株主の支配は最初の直接支配から間接支配に変わっただけであり、株主は経済的利益を失うわけではありません。次には、株主の寄付に対する税務及び会計における処理の違いについて簡単に分析していきます。

  1. 会計処理

    2008年に中国財政部が公布した「企業の2008年年次報告書における会計基準の実施に関する通知」(財会函[2008]第60号文書)の第8条によると、企業が受け入れる寄付及び債務免除は、会計基準に従って条件を満たした場合、通常は当期利益とみなされるものとします。支配株主または支配株主の子会社からの直接的または間接的な寄付は、経済的実質の観点から判断しますと、支配株主の企業への資本投入に属し、権益性取引とみなされ、関連する利益は所有者権益(資本準備金)に計上されるものとします。これによって、会計では、支配株主とその投資する企業との間の寄付及び債務免除は資本投入として扱われるものとします。

    非支配株主とその投資する企業との間の取引について、財政部が2012年に公布した「企業会計基準の解釈第5号」(財会[2012]第19号)第6条によると、企業が受け入れる債務返済、債務免除または寄付は、会計基準に従って条件を満たした場合、通常は当期利益とみなされるものとします。ただし、非支配株主または非支配株主の子会社からの直接的または間接的な債務返済、債務免除または寄付は、経済的実質の観点から見ると、非支配株主の企業への資本投入に属し、関連する利益が所有者権益(資本準備金)に計上されるものとします。従って、会計上では、支配株主及び非支配株主による被投資会社への直接的及び間接的な寄付は、当期の損益に計上されず、資本投入として扱われます。

  2. 税務処理

    国家税務総局が2014年に公布した第29号公告第2条によると、企業が受け入れる株主の資産は(株主が贈呈する資産、上場企業が株権分置改革の過程で元の非流通株主及び新非流通株主から贈与された資産を受け入れること、株主が自社の株式を放棄することを含む)、契約または協定では資本金(資本準備金を含む)として使用され、且つ会計上では実際に処理された場合に、企業の総収入に計上されず、企業は公正価値に基づいて当該資産の課税基準を確定するものとします。上記の規定から見ると、株主寄付などの資本投入行為である限り、被投資企業が受け入れた資産の金額は、企業の収入総額に計上されません。企業は公正価値に基づいて当該資産の課税基準を確定する必要がありますが、これに対して企業所得税を支払う必要がありません。同時に、税法では、株主が支配株主であるか非支配株主であるかを問わず、株主と企業との間に発生した上述の取引である限り、適用されます。

    しかし、2つの独立した企業間の寄付または債権から株権への変換などの取引については、会計及び税務上の取扱いは異なります。企業会計基準によると、寄付金などを含む企業の営業外収益は、企業の当期損益に計上されるものとします。税務上の取扱いについて、企業所得税法に基づき、企業が取得した金銭的及び非金銭的な寄付収入は、収入総額に計上されるものとします。これによって、2つの独立した企業間で寄付行為が発生した場合、寄付を受ける企業は、会計上では関連する金額を当期損益に計上し、且つ対応する所得額に応じて企業所得税を納付する必要があります。

以上をまとめると、企業の株主とその投資する企業との間の寄付行為についての会計と税務上の取扱いは、独立した企業間の寄付の取扱いとはかなり異なります。実際の事務処理には、会計処理や税務申告の誤りを避けるために、財務担当者は区別して取り扱う必要があります。

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