米国代替ミニマム税(AMT)
代替ミニマム税(AMT)は、通常の税金以外で単独で徴収される税金です。税法により、一部の税収優遇措置は納税者の納めるべき税金を著しく軽減させることができます。代替ミニマム税(AMT)はこれらの優遇措置の利用に制限を設け、所得が多い納税者に適用されます。これは、高所得者である納税者が支払うべき税金の最低額を確認するのに役立ちます。AMTは、納税者が税金の減免を通じてその支払うべき税金の納付を回避することを防ぐことを目的としています。
代替ミニマム税(AMT)は、納税者が少なくとも最低額の税金を支払うことを確保するための税金です。特定の税収優遇項目が改めて調整後総所得に追加された後、AMTは所得税を再計算します。AMTは、独立したルールを使用して許可される控除額を差し引いた課税所得を計算します。税収優遇の控除額を納税者の所得に加算して、その代替ミニマム課税所得(AMTI)を計算してから、AMT免税額を差し引いた額は最終的な課税額です。
納税者の所得が免税額を超え、且つ多くの項目別控除が使用された場合には、AMTは発生する可能性があります。2020課税年度では、個人納税者のAMT免税額は72,900ドルです。夫婦合算申告を行う納税者の場合は、113,400ドルです。2021課税年度について、個人の場合は73,600ドルであり、夫婦の場合は114,600ドルです。AMTIが特定のしきい値を超えた納税者は、AMT免税の対象となりませんのでご注意ください。しきい値については、独身の納税者の場合は518,400ドルのAMTIであり、夫婦合算申告を行う納税者の場合は1,036,800ドルです。
AMTは、暫定最低税額が正常な税額を超えた部分です。従って、その課税年度の暫定最低税額が当年の正常な税額を超えた場合にのみAMTを納付する必要があります。暫定最低税額は正常な税額とは別に計算されます。一般的に、暫定最低税額を計算する方法は次のとおりです。
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課税所得を計算するとき、特定の控除及び税収優遇を排除・減少させ、且つ正常な課税所得と代替ミニマム課税所得を計算する際に特定の項目を使用した場合の違いを考慮する
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AMT免税額を差し引く
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第2項で計算された金額に適切なAMT税率をかけてから
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AMT外国税額控除を差し引く。