ベトナム外資系企業の定款資本金と投資資本金
外国人投資家がベトナムでよく投資する形態は有限責任会社です。下記の会社又は外資系企業とは有限責任会社を指します。一部の特定の業界(銀行、不動産、航空等)を除き、外資系企業を設立するには定款資本金の最低限度額が課されていません。投資者は外資系企業の規模及び事業範囲に応じて定款資本金額を確認する必要があります。外資系企業を設立する際に提出される定款等の文書に外資系企業の定款資本金及び投資資本金が定められます。外資系企業の投資登録証明書(IRC)には定款資本金額及び投資資本金額が記載され、企業登録証明書(ERC)には定款資本金額が記載されます。
ベトナムの法律の定義により、定款資本金とは、会社の定款に記載される投資者の約束した一定期間内に振り込む出資額をいいます。会社の債務に関する投資者の責任は、その約束した出資額に限られます。投資資本金とは投資プロジェクトを実施するために必要な資金総額をいい、定款資本金及び中長期借入金を含みます。定款資本金と投資資本金とは差額があっても同額でも可能です。
外資系企業の投資資本金は法律に定める出資期限がありませんが、定款資本金はその規定があります。投資者は投資登録証明書(IRC)及び定款に記載された期限に従って出資の義務を履行しなければなりません。投資者は企業登録証明書(ERC)を発行してから90日以内に、定款資本金を全額振り込む必要があります。さもなければ罰金が発生し、投資登録証明書(IRC)が取り消される恐れもあります。
定款資本金の出資方法は、金銭又は金銭で評価できる財産で可能です。金銭出資の場合、外国人投資家は資本金を外資系企業の直接投資資本金口座(DICA)を送金する必要があります。関連規定により、外資系企業は登録銀行で1つの直接投資資本金口座(DICA)しか開設できません。外資系企業は別の認可銀行で直接投資資本金口座を設立しようとする場合、開設された資本金口座を解除し、定款資本金の残額を新たな口座に振り込み必要があります。
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