株式会社(C Corporation)と小規模法人(S Corporation)の比較
多くの投資者は株式会社(C Corporation)と小規模法人(S Corporation)に対して興味を持っています。会社設立と税務申告の2つの方面から両者の違いについて下記に詳しく解説します。
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法人設立方面の比較
株式会社とはC株式会社(C Corporation)であることを内国歳入庁(IRS)が黙認しています。株式会社(C Corporation)は、IRSにForm 2553を提出することで小規模法人として納税を行うことができます。留意すべき点として、多くの州は連邦小規模法人の選択を従いますが、ある管轄区は小規模法人を認めない(例:ニューヨーク市)、もしくは別途の州小規模法人の選択を要求しています(例:ニューヨーク州、ニュージャージー州)。
特定の年度に小規模法人として認められるために、当該年度前の2ヶ月と15日以内に、または前課税年度のいずれかの日にForm 2553を提出する必要があります。
IRSの要求により、小規模法人になる要件は、株主数が100人以下であること、発行株式が1種類を超えていないこと、株主が米国の居住者又は永住者であること、他の株式会社、LLC、合資会社又は信託基金に所有されないことです。一方、株式会社は前述の制限がありません。
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税務方面の比較
株式会社(C Corporation)は独立した納税主体であり、二重課税に直面します。株式会社は法人税申告書(Form 1120)を提出し且つ法人税を納付する必要があります。そして、配当金として株主に分配された課税後の所得は2度課税され、かつ株主からその個人の確定申告書で申告されなければなりません。
一方、小規模法人の税務は比較的簡単です。小規模法人はパススルー事業体(Pass-Through Entity)として税務申告を行います。小規模法人は連邦情報申告書(Form 1120S)を提出する必要がありますが、法人税を納付する必要がありません。会社の益金または損金は小規模法人を通じて株主にパス・スルーされ、株主から個人所得税が納付されます。