ビジネス環境を最適化し、北京港湾での国境を越えた貿易の便利さをさらに高めるために、北京税関は2021年2月10日、「港湾のビジネス環境をさらに最適化し、国境を越えた貿易の便利さを促進するための若干措置に関する公告」を発行し、且つ実施した。

1. ドキュメントの簡素化を引き続き促進し、承認と届出の速度を向上させる
   
   

   （1）	税関申告に伴う書類を簡素化する改革の効果を強化する。 税関申告に伴う書類を簡素化するための関連措置を引き続き実施する。企業が輸入申告時に契約書、パッキングリストの提出を免除し、輸出申告時に契約書、発票、パッキングリストなどのビジネス書類を免除する。
   （2）	輸入検疫承認の速度をさらに向上させる。 入国（通過）動植物及びその製品の検疫及び承認のペーパーレス化を完全に実施する。規定に該当した承認申請に対して、原則として直属の税関レベルの批准は3営業日以内に完了する。肉類、冷蔵水産物、低温殺菌ミルクなどの生鮮食品を優先的に承認する。
   （3）	輸入塗料の届出手続きの時間を大幅に短縮する。 「輸入塗料届出申請受理状況通知書」の処理時間制限を4営業日以内に短縮し、「輸入塗料届出書」又は届出申請者への書面による通知の処理時間制限を2営業日以内に完了する。
   （4）	ペーパーレス通関のレベルをさらに向上させる。 「入国貨物検査検疫証明書」の電子版の応用をさらに推進する。企業は輸入申告時に「入国貨物検査検疫証明書」を申請した場合、「入国貨物検査検疫証明書」の電子情報をオンラインで調べることができる。

   
   
2. 通関改革を引き続き推進し、通関効率を向上させる
   
   

   （1）	「2ステップ申告」モード改革を深める。 企業が「2ステップ申告」モードを採用し、「事前申告＋2ステップ申告」モードで通関手続きをすることを奨励し、「事前申告＋2ステップ申告＋統合課税」の政策の重ね合わせの利点を有効活用する。
   （2）	「2段階アクセス」規制モード改革を推進する。 北京税関地区に輸入の「2段階アクセス」規制改革を完全に実施する。条件に該当する貨物に対して、企業は場所変更検査、条件付きリフトオフ及び港湾目的地複合検査を申請できる。
   （3）	税関検査作業モードを最適化する。 エピデミック予防・管理期間は、荷送人・荷受人の立入検査を免除し、柔軟な検査を実施する。特別な輸送要求のある貨物については、予約検査、工場検査、倉庫検査等の方式を柔軟に採用し、貨物の運送及び企業の検査待ち時間をを減らす。
   （4）	食品・化粧品・サンプルの検査監督を最適化する。 輸入食品・化粧品・サンプルについては、届出登録、研究開発試験、貿易展示などに使われる食品・化粧品に対して、検疫の要求に関わらない限り、中国語のラベル付け、取り抜き検査、衛生評価資料の提供を免除する。届出登録、研究開発試験に使われるサンプルに対して、輸入健康食品承認証明書及び輸入非特殊用途化粧品届出証明書又は輸入特殊用途化粧品行政許可証の提供を免除する。
   （5）	衛生検疫、特殊品物監督の革新を促進する。 中関村検査検疫試験区を利用して、低リスクの特殊品物に対するインテリジェントな承認を実施し、特殊品物監督システムが製品情報を確認した後、自動的に承認を完了する。科学研究用高リスクのサンプルリスク評価モードを革新する。その輸入に対して緊急に使われる、小ロットの科学研究用サンプルは快速リスク評価モードを採用する。非商品化サンプルまたは実験室交換サンプルのリスク評価の材料要求を簡略化する。
   （6）	関税技術サービスを最適化する。 分類、価格、原産地の事前裁定のサービスを全面的に促進し、企業が法令・規則に従って申告することを誘導する。同時に、税務関連の事前監査システムを革新し、関税の技術的理由による「初めてのエラーに対して処罰しない」の制度を探求し、法を遵守する企業の権益を十分に保護する。
   （7）	通関における「第三者受入」制度の適用を促進する。 実験室に送られて検査を受ける必要がある輸入自動車部品、電池等に対して、第三者認証、試験報告書又は企業の品質安全自己声明がある場合、迅速な検査とリリースを行い、実験室での検査比率をさらに削減する。強制性製品認証が免除された輸入自動車部品については、引き続き「先に申告し、後で検証する」を実施する。
   （8）	企業が違反行為を自発的に披露することを誘導する。 企業は税関監督規則に違反する行為に対して自発的に税関に書面で報告し、且つ税関の取り扱いを受け入れる場合、税関はそれが自発的に披露したと判断すると、処罰を軽減し又は処罰を免除することができる。企業は自己チェックにより納税の不足又は漏れを発見し且つ自発的に追納する場合、税関はそれが自発的に披露したと判断すると、法律に従い、延滞税を減免することができる。
   （9）	冬季オリンピックの物資に対する税関申告のグリーンチャンネルを開設する。 2022年冬季オリンピック、冬季パラリンピック等の国際イベントのために物資通関サービスエリアを設置し、即時の検査とリリースを実現する。

   
   
3. 引き続き港湾提携を促進し、地域間の通関協力を強化する
   
   

   （1）	「デュアルハブ」特性監督モードを革新する。 「デュアルハブ」国際空港の利点を利用して、デュアル代替インバウンドフライトの処理監視プロセスを改善し、「1か所、2空港」の代替フライト緊急対応連絡制度を確立し、北京地区の航空輸送効率を向上させる。
   （2）	高級認証企業の利便措置共通共有を実施する。 北京・天津間で税関高級認証企業の利便措置の相互承認を実施し、両地の高級認証企業の保証免除などの優遇措置の共有を実現する。企業信用の育成を強化し、AEO高級認証企業の数をさらに拡大する。AEO認証企業向けの専用通関窓口を追加し、突発的問題を解決し、AEO認証企業に精確なサービスを提供するための担当者を割り当てる。
   （3）	国境を越えたeコマースなどの新しい新業態の開発を支援する。 国境を越えたeコマースのB2B輸出については、「1回限りの登記、ワンポイントドッキング、便利な通関、簡素化申告、優先検査、転関可能、便利な返品」などの便利な措置を導入する。 北京企業が天津港を通じて国境を越えたeコマースのB2B輸出を行うことを奨励する。天津企業が北京空港を通じて国境を越えたeコマースのB2C輸出を行うことを支援する。