台湾の商標登録出願について
台湾の現行の商標法は、登録主義及び先願主義を採用しています。台湾の商標法第2条は、商標権、証明標章権、団体標章権、又は団体商標権を取得しようとする者は、法に従って登録出願をしなければなりません。 |
1. | 台湾の知的財産権登録機関 |
台湾での商標登録は、商標法によって規制されています。商標法において、商標法の管轄機関は台湾経済部となります。経済部の管轄下の台湾智慧財産局(TIPO)は、台湾の特許、商標、著作権事務所です。 |
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2. | 商品・サービスリスト |
台湾はニース協定に加盟していませんが、一般的に商品・サービス国際分類(ニーズ分類)に従っています。台湾の分類も日本で採用されているものと類似しています。現在、ニース分類は第11版に改訂されてきました。 | |
3. | 商標代理人 | |
商標登録出願及び関連手続は、出願人本人又はその代理人が処理します。商標代理人とは、台湾以内に住所を有している自然人であって、出願人の利益のために、出願人の代理人とし、法令の規定に基づき、商標管轄当局に商標の使用許可、許諾などを申請する者をいいます。 | ||
4. | 商標の構成 | |
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5. | 商標登録の有効期間 |
商標登録の有効期間は10年間となります。商標権者は、商標登録の有効期間満了後の6ヶ月以内に延期を申請することができます。延長の回数は制限がありませんが、1回の延長は有効期間が10年間伸びます。最初の商標登録の有効期間は出願日から起算されます。 |
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6. | 必要な書類、情報 |
商標登録出願のために、出願人は商標の名称及び商品・サービスやその分類を記載した出願書を関連機関に提出する必要があります。商品、サービスの分類は商標権の及ぶ範囲を決める重要な基礎となるため、明確に記載される必要があります。また、出願人は1商標を複数の分類に登録出願を行うことができます。 |
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7. | 出願事項の変更 |
商標登録出願が商標当局に提出された後、出願人は名称、住所、代理人などの出願事項について、商標管轄機関に変更申請を提出することができます。全ての出願事項が変更可能ではありません。商標の色、形状、指定商品・サービスの変更は一般的に認められません。 | |
8. | 先願主義 |
先願主義とは、商標登録出願の審査順序によって権利取得の順序が決まる主義をいいます。同一又は類似の商品について指定された同一又は類似商標の登録出願があった場合、先に出願された商標が登録されます。 |
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9. | 商標の優先権 |
台湾商標法第20条は、優先権を相互承認している国又は世界貿易機関(WTO)加盟国において商標登録を出願した出願人は、最初の出願日から6ヶ月以内に台湾において同一の商品又はサービスの一部又は全部について商標登録を出願した場合、優先権が主張可能であることを台湾が認めると規定しています。WTO加盟国の国民ではなく、かつ台湾と優先権を相互承認していない国の、互恵国又はWTO加盟国の領域内に住所又は事業所を有する外国出願人は、前述の規定に従って優先権を主張することができます。 |
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10. |
登録異議申立 |
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第三者は、商標登録の公告期間内に登録出願中の商標に対して異議申立を提出することができます。異議申立人は、台湾智慧財産局に異議申立理由書を提出し、異議申立の理由及び証拠を提示し、当該商標の登録出願の取下げを申請する必要があります。その後、当該商標の出願人は登録出願を維持すべき理由を提出することができます。智慧財産局は、両当事者からの資料を受けた後、出願について決めます。 登録済の商標又は公告期限切れの商標は、第三者からの登録異議申立により、登録が失効するか出願が取り下げる場合もあります。登録無効の手続は登録出願の手続と類似しています。登録無効又は登録異議申立の理由は一般的に、当該商標が既に登録済の商標と酷似しているか、又は当該商標が単に商品又はサービスの説明を保護するものに過ぎないことです。 商標は3年以上使用されていない場合、又は商標権者が商標を変更した後、当該商標が登録済の商標と酷似してなる場合など、登録商標はある原因で登録が取り下げられる可能性があります。 |
11. |
登録費用 |
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台湾での商標登録出願費用について、弊所の「台湾商標登録の手続と費用」をご参照ください。 |
12. |
所要時間 |
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台湾智慧財産局は、1年以内に出願処理を完了することを約束します。通常、台湾智慧財産局は出願日から12ヶ月以内に登録手続を完了し、商標登録証明書を発行します。前述の時間には、補足書類対応又は第三者による異議申立への対応に必要な時間が含まれていません。 |