米国Form W-8とForm W-9のご紹介
Form W-8は通常、所得税の源泉徴収に関して、支払いを受ける外国人のステータスを確認するためのフォームです。一方、Form W-9は、米国納税者証明番号を取得すること、及び支払者の支払った金額を申告することに使われます。本稿では、この2種類のフォームを詳しく紹介します。
W-8シリーズのフォーム
W-8シリーズのフォームとは、米国で就労し、又は収入を得る外国人非居住者及び外国企業に使われる税務フォームです。米国市民及び外国人居住者は、Form W-8に記入する必要がありません。Form W-8を通じて、あなたの外国人ステータスを証明することができ、且つ支払者又は源泉徴収義務者にあなたの居住者と異なる税率を知らせることができます。
通常、外国人は、米国で得た収入に対し30%の源泉徴収税を支払う必要があります。収入には、配当金、賃貸料、特許使用料、年金及びその他の固定した又は確定できる年間・定期収益、利益又は収入が含まれます。あなたの所在地国と米国との間で租税条約がある場合に、W-8シリーズのフォームを利用して源泉徴収税額の軽減または免除を申請することができます。
外国人は、源泉徴収される所得の最終受益者である場合に、源泉徴収義務者又は支払者に正確なForm W-8を提供しなければなりません。あなたは源泉徴収税の減免を受ける資格があるかどうかにかかわらず、フォームを提供しなければ収入を受け取れません。あなたはW-8シリーズのフォームを提供できなかった場合、法規3406節の規定によると、源泉徴収義務者は30%の税率又は24%の予備源泉徴収税率に基づいてあなたの収入を源泉徴収しなければなりません。
W-8シリーズのフォームは次の5種類があります。
W-8 BEN: 外国人である個人が外国ステータスを主張するためのフォームです。
W-8BEN-E: 外国事業体が外国ステータスを主張するためのフォームです。
W-8ECI: 外国人である個人はフォームに記載されたあらゆる収入が米国での取引・事業に実質的に関連すること(ECI)を確認するためのフォームです。
W-8EXP: 特定の外国事業体が源泉徴収税率の減免を申請するためのフォームです。
W-8IMY: 当該フォームの目的は、特定の人・企業が外国人又はフロー・スルー・エンティティ(flow-through entity)の代表として源泉徴収税額を受け取ったことを証明することです。
Form W-9
Form W-9は、米国個人又は米国会社の名称、住所及び納税者証明番号を確認するためのフォームです。
Form W-9から取得した情報は通常、納税申告書1099の作成に使われ、当該フォームも確定申告に必要なフォームです。Form 1099には、税番号保有者の受け取ったかもしれない所得に関する情報が含まれますが、このような所得がForm W-2には記載されません。これらの収入は、契約の一部として個人に支払う収入、不動産の取引、投資による配当金、及びその他の金融取引を含みますが、これらに限りません。
厳格なプライバシー保護規則のもとで、会社または金融機関がForm W-9で収集した情報はその他の目的で開示してはなりません。