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シンガポール幼児発達センター開設ガイド

シンガポール幼児発達センター開設ガイド

シンガポールの「幼児発達センター法案」第2章の規定により幼児発達センター(ECDC)とは、幼児発達サービスを提供し、または提供する予定であるいかなる場所と定義しています。幼児発達センターのサービスは、報酬・料金・利益を受け、児童の親族・親権者以外の者が5人以上の児童(7歳以下)に対して保育又は教育、または保育と教育を提供することです。 

幼年期開発局(Early Childhood Development Agency, ECDA)は、シンガポールにおいて7歳以下の児童に対し保育及び/又は教育を提供するすべてのECDCに対する監督及び発達機構です。 ECDAは2013年4月1日に設立され、幼児園及び保育園における7歳以下の児童の発達の主たる方面を監督しています。全ての幼児発達センターは幼児発達センター法案に基づき、ECDAによるライセンスを取得してこそ、運営を行えます。 

シンガポールの保育園の経営者は保育業界に不可欠な役割を果たしています。ECDCを開設する予定である者は、まず初歩的なコストを見積もり、ビジネスの実現可能性を評価し、かつ関係申請及びECDC運営に関する法律の規定を熟知する必要があります。ECDCの設立を決定したら、経営者は会計企業規制庁(ACRA)で法人登録を行い、会社を設立しなければなりません。現在、最も一般的な方法は、シンガポールで私人有限会社を設立することです(設立手続きは比較的簡単かつ早いので)。

会社設立後、ECDCの関連ライセンスを申請することが必要です。幼児発達センターはECDCライセンス申請の批准を受ける前に運営及びいかなる料金の受け取りが禁止されます。ECDAに対しライセンスを申請する前に適切な場所を探す必要があります。当該場所は関係機関によってECDC設立の用途として批准された場所です。なお、ECDCで働くすべての従業員は、ECDCがライセンスを取得し且つ運営する前に、ECDAで登録し且つ批准を得なければなりません。最後、幼児発達センターはECDCライセンスの申請が批准された後に運営できます。

1.
ECDCライセンスの種類

ECDCライセンスはABCの3種類に分けられています。経営者は提供するサービスの内容によってライセンスの種類を選択することができますが、申請・経営できるのは以下のいずれかの類別に限ります。
(1) A類のみ
(2) B類のみ
(3) C類のみ
(4) A及びB類のみ
(5) A及びC類のみ

ABCの3種類のECDCライセンスに関する規定は以下のとおりです。

ライセンスの種類

A

B

C

営業時間

・月曜日~金曜日(7時~19時)

・土曜日(7時~14時)

年中毎週5.5営業日、日曜日及び祝日を除く。

・月曜日~金曜日(7時~19時)

・土曜日(7時~14時)

年中毎週5.5営業日、日曜日及び祝日を除く。

月曜日~金曜日

国際課程及び学年に従うセンター以外の機構は、教育省の授業カレンダーに基づき営業する。

営業期間

12時間以上

12時間以上

6時間以下

児童の年齢範囲

218ヶ月

18ヶ月~7歳以下

18ヶ月~7歳以下

課程区分

・全日制

・半日制

・柔軟な選択が可能(毎週最低1224時間、1セッションにつき3時間)

・全日制

・柔軟な選択が可能(毎週最低1224時間、1セッションにつき3時間)

半日制

123セッション)

総運動発達活動空間
GMA

適用しない

センターのキャパシティーの6分の1、児童1人につき4平方メートル又は40平方メートルのいずれか多い方)

センターのキャパシティーの10分の1、児童1人につき4平方メートル又は40平方メートルのいずれか多い方)

課程時間

営業時間

一般的には午前9時から午後5時まで。

a)センター各自が課程時間を決定可能(ECDAの批准が必要)

b)センター各自は毎日の課程表を掲示する必要がある。

別途の説明がない限り(最高免許責任者の批准が必要)、一般的には営業時間である。

非課程時間

適用しない

到着、帰り及び休憩

適用しない


備考:児童はECDCにいる時間は24時間を超えてはいけません。

2.
ECDC設立の基本的な手順と要求

2.1
詳細な計画

ECDCの設立を決定する前に、経営者は慎重に考慮しかつ展開する事業分野を十分に理解してから、必要なライセンスの類別に基づきライセンス申請に関する要件及び法規を審査する必要があります。なお、新規会社が利益を出すために、以下の事項を完成することが必要です。

  • コスト分析を行います。経営者は初歩的な評価及び財務分析(企業の課税関係及びコスト計算を含む)を財務コンサルタントに委託することができます。
  • 業界関係者を訪問し、ビジネスの実現可能性を評価する。


2.2
会社設立

最終的にECDCの設立を決定しますと、まずACRAに対し法人登録を申請しなければなりません。最適な会社形態はシンガポールの私人有限会社(Private Limited Company)です。なぜ私人有限会社かというと、特定の法律・基準に要求されますが、この形態の会社を設立する手順・手続きは比較的簡単かつ早いです。


2.3
適切な場所の探し

ECDAにライセンスを申請する前に、以下のいずれかの関係機関により批准された適切な場所を選択する必要があります。

  • 都市再開発庁(URA)が私人の住宅・商業用地を監督する
  • 住宅開発庁(HDB)が公団住宅の1階共用スペース・商業用地を監督する
  • シンガポール土地管理局(SLA)が政府用地・物件を監督する
  • 国家環境庁(NEA)がB1工業用ビル・商業園区を監督する
  • 個人オーナー

また、ECDCは関係管理機関の要求を満たし、批准を得て、かつ以下の申請書類を提出しなければなりません。

  • HDB/SLA/個人オーナーが批准する関連物件の賃貸借契約書
  • HDB/SLA/URA/個人オーナーの物件に対する使用批准(必要であれば)
  • 建築建設庁(BCA)の物件に対する臨時利用許可証(TOP)または法定証明書(CSC)
  • シンガポール民防部隊(SCDF)の臨時消防許可証(TFP)または消防安全証明書(FSC)
  • 陸上交通庁(LTA)が駐車場施設を批准する(必要であれば)
  • 公益事業庁(PUB)が完成済みの衛生設備工事を批准する(必要であれば)


2.4
従業員の雇用

ECDCは人員配置が大切です。基本的な資格を満たしかつその年齢、経験、健康状態、知識及び性格が就学前教育に従事することに適するスタッフを雇用しなければなりません。申請の段階にECDCは必ず人員配置の最低基準を満たさなければなりません。ECDCで働くすべての従業員(教育課程に参与する者(幼児教育や保育に従事する)及び教育課程に参与しない者(幼児教育や保育と直接関係ない運営事務または行政事務に従事する)を含む)は、センターがライセンスを取得し且つ運営する前に、ECDAで登録し且つ批准を取得しなければなりません。


2.5
管理、記録保存及び標準操作手順

ECDCにとって良好な管理はとても重要です。ECDCは関係書類、記録及び標準操作手順(SOP)を維持・更新しなければなりません。申請の段階に以下の書類を準備し、且つ関係オフィサーによって訪問されるときに提示する必要があります。

  • 親のハンドブック
  • 子供、親及び/又は監護者の資料
  • 記録保存
  • 従業員の資料
  • 安全性SOP
  • 保健・衛生SOP
  • 児童指導、行為管理及び児童安全政策のガイドライン
  • ECDAのガイドラインに規定されているその他分野


2.6
教育課程の編成

ECDCの課程は必ず児童の利益を中心としなければなりません。センターは全ての児童の学習及び発達のニーズを支持・促進する課程を編成する必要があります。なお、センターの学習環境はECDAのガイドラインに規定されている要求を満たすことが求められています。


2.7
ECDCライセンスの申請

前述の各準備を完成した後、提供するサービス内容によって、ECDAにライセンス申請の書類を提出します。

新規ライセンス申請の処理時間は、ECDAが完全な書類を受領した後14営業日、またはライセンス保持者が現地審査の期間に全ての規制要求事項を満たした後14営業日のいずれか最新の方です。

啓源のシンガポール事務所は、ECDCライセンス申請及びコンサルティングのサービスを提供しています。詳細は当事務所の専門コンサルタントにお気軽にお問い合わせください。

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ダウンロード: シンガポール幼児発達センター開設ガイド [PDF]

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