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香港への投資 – 労働法

香港への投資 – 労働法

  1. 前書き

    「雇用条例」は、香港の雇用条件を管理する主要な法律であり、従業員に全面的な労働者の保障及び福利厚生を提供しています。

    「雇用条例」が適用される全ての従業員は、勤務期間を問わず、賃金の支払、賃金控除の制限、法定休日の付与など、条例に基づく基本的な保障を享受しています。「継続的契約」で雇用されている従業員は、休日、年次有給休暇、傷病手当金、解雇補償金、長期服務金など、より多くの権利が享受できます。

  2. 労働者の基本的な保障

    2.1
    賃金の保障

    法定最低賃金は時給に基づいきます。基本原則としては、どの賃金計算期間においても総労働時間に応じて平均時給が計算され、その平均時給が法定最低賃金を下回ってはなりません。

    法定最低賃金制度は2011年5月1日から施行します。2019年5月1日以降、法定最低賃金は時給37.5香港ドルに引き上げられました。雇用主が従業員の総労働時間を記録する必要があるという要件に規定されている賃金上限も、月額14,100香港ドルから月額15,300香港ドルに改訂されました。

    2.2
    休日と法定休日と年次有給休暇

    (1)  休日

    継続的契約で雇用されている従業員は、7日ごとに1日間以上の休日を享受できます。休日とは、従業員が連続24時間以上雇用主のために働かない権利を持っている日です。

    機械もしくは工場設備の故障又は緊急事態を除き、雇用主は休日に従業員に強制的に働かせることができません。雇用主は休日に働くことを従業員に要する場合、従業員のために代休を設定する必要があります。雇用主は、元の休日から30日以内に代休手配する必要があり、元の休日から48時間以内に代休の日付を従業員に通知する必要があります。

    (2)  法定休日

    勤続年数を問わず、全ての従業員は毎年12日間の法定休日を享受できます。従業員が休日出勤手当を享受するか否かを問わず、雇用主は従業員が法定休日を享受するようにし、又は代休もしくは振替休日を手配する必要があります。雇用主は法定休日の付与の代わりに金銭を支給することができません。

    (3)  年次有給休暇

    継続的契約で12ヶ月以上雇用されている従業員は年次有給休暇を享受できます。従業員は年次有給休暇の付与の代わりに金銭を受けることができますが、年次有給休暇の10日間を超える部分のみに対します。

    2.3
    傷病手当金

    継続的契約で雇用されている従業員は、最初の12ヶ月以内に月ごとに2日間の有給病気休暇が累積され、その後に月ごとに2日間の有給病気休暇が累積されます。有給病気休暇は、雇用期間を通じて累積し続けることができますが、いかなる場合においても120日を超えることができません。

    傷病手当金の1日あたりの金額は、病気休暇の当日又は初日の12ヶ月前に従業員が取得した平均日給の5分の4に相当します。従業員の雇用期間が12ヶ月未満の場合は、当該雇用期間に基づいて計算されることができます。

    2.4
    出産の保障と産休

    妊娠した従業員が継続的契約で雇用されており、妊娠報告を雇用主に提出した場合、その雇用主は医者が発行した証明書によって確定された妊娠が成立した日から出産後の仕事復帰日まで、その従業員を解雇することができません。

    女性従業員は産休開始前に継続的契約で雇用されており、妊娠及び産休の準備について雇用主に報告する限り、10週連続の産休を享受できます。出産予定日以降出産した場合、出産予定日から実際の出産日までの日数に相当する産休を追加することができます。従業員は妊娠又は出産により病気が生じて仕事ができなくなった場合、最大4週間の休暇を追加することができます。

    継続的契約で雇用されており、産児の父親であること、又は子供が生まれようとしていることを雇用主に通知した男性従業員は、配偶者の出産ごとに5日間の父親産休を取得できます。

    2.5
    強制性積立金(MPF)

    強制性積立金制度において、雇用主は従業員のために、強制性積立金計画の選択・加入を手配する法的責任があります。免除されている者を除き、雇用主は雇用開始日から60日以内に、18歳以上65歳未満の常勤及びアルバイト従業員をMPFに加入させる必要があります。臨時従業員の雇用期間に関係なく、たとえ1日でも、雇用主は強制性積立金の加入を手配する必要があります。但し、建設業及び飲食業に従事する日給制の臨時従業員、又は雇用期間が60日未満の従業員には適用されません。

    雇用主及び従業員の両方は定期的にMPFへ強制的に従業員の賃料の5%を拠出する必要があります。MPFは月間賃金の上限額及び下限額に制限されており、それぞれ7,100香港ドルと30,000香港ドルです。雇用主は、MPFへの拠出を行った後7営業日以内に、月間賃金の記録を従業員に提供しなければなりません。月間賃金の記録には、従業員の賃金、雇用主及び従業員の拠出金等の詳細情報が含まれている必要があります。

    MPFの加入者である従業員が退職した場合、雇用主は次の拠出日までにその従業員の最後の拠出金を支払う必要があり、且つ次の支払証憑又はその他の書面通知でその従業員の辞任日をMPFの受託者に通知する必要があります。

  3. 労働争議

    雇用主と従業員は自ら労働争議が解決できない場合、労働部の労働関係課に自主的な調停サービスを申請することができます。調停サービスは、政府機関以外の雇用主及び従業員に、『雇用条例』、『最低賃金条例』又は雇用契約による労働債権及び労働争議を解決することです。当該サービスは無料です。

    労働部の部長は、解決を促進するために、労働争議を調査すること、又は労働関係課の調停人を指定して調停を行わせることができます。調停への参加が任意であり、条例により、いかなる当事者も調停会議に出席する義務を付けていません。

    争議が普通調停後にまだ解決されない場合、調停人は部長に報告しなければなりません。部長は報告を受けた後、特別調停人を委任して特別調停を行うことができます。必要に応じて、部長は普通調停を行われず、直接的に特別調停を行うことができます。

    労働争議が普通調停又は特別調停で解決された場合、各当事者又はその代理人は和解の条件について契約書を締結し、署名済み契約書を部長に提出する必要があります。各当事者は、契約の内容を遵守しなければなりません。

関連資料:
  1. 香港会社設立の手続きと費用
  2. 香港の雇用主の税務上の責任

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