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中国外資系独資企業の維持のマニュアル(12) 外資系独資企業の財務諸表の法定監査

中国外資系独資企業の維持のマニュアル(12) 外資系独資企業の財務諸表の法定監査

  1. 法定監査

    中国会社法により、一人有限責任会社は各会計年度末に財務会計報告を作成し、中国の公認会計士事務所によって監査される必要があります。一人有限責任会社とは、株主が1人の自然人又は1社の法人のみである有限責任会社です。株主が2つ以上である有限責任会社は監査が免除されます。

    上記の規定により、株主が1つである外資系独資企業は毎年法定監査を行わなければなりません。

  2. 法定監査の注意点

    損益計算書及び貸借対照表の監査を行う際に、監査人は当該書類に誤り及び虚偽記載がある恐れを評価する必要があります。監査人の注意点は3つの部分に分けられています。

    2.1   利益

    販売データは監査の重要な点です。通常、以下の事項を確保する必要があります。(1)販売終了の監査は、財務諸表に記載した売上高が収益認識基準に基づいて正確に記録され、請求書が発行されました。(2)売買契約書は適切に作成され、承認されており、関連する取引には価格が正確に設定され、発票が発行され、納税義務が履行されました。(3)関連する取引の価格設定は、管理職の監督下に行われます。(4)全ての取引の粗利益率は通常レベルに属します。そうでない場合、合理的な理由を提供しなければなりません。

    2.2   原価

    売上原価及び営業原価は、その年に販売された全ての製品又は提供されたサービスの原価が含み、且つ適切に記録される必要があります。従って、原価に対して完全な監査を行う必要があります。

    2.3   計上すべき収入と原価

    費用及び原価は、現金主義でなく、発生主義に基づいきます。通常、収入及び原価が年末に合理的に記録されているか否かを確認するには、明細帳を検査し、実質的な分析を行います。

    上記の注意点は、重要な会計基準である慎重さに基づいています。近年、外商投資企業は利益を確認する代わりに損失を申告する傾向があります。そのため、税務局及び政府機関は外商投資企業への監査を強化しています。従って、会社の申告した利益率及び税負担が業界標準より低い、又は数年連続で損失した場合、監査人は脱税のために利益を隠れる可能性を監視し、関連する取引における価格設定について評価します。

  3. 年次監査の準備

    銀行預金残高調整表の作成が完了し、預金に大きな違いがなく、売掛金や買掛金に対する完全な検査が完了することを確認するために、年次監査の前に徹底的な内部監査を行うことをお勧めします。生産型企業にとっては、年末の在庫確認も必要です。会社は減価償却の計算方法、原価計算方法、価格設定の方法等の社内管理体制及び社内金利制度を審査する必要があります。それは年次監査のためだけでなく、将来の優れた社内管理にも役に立ちます。

    監査する前に、会社は証憑、帳簿、入出庫管理表、財務諸表、納税証明書、銀行取引明細書、キャッシュフロー計算書、固定資産台帳、在庫表、発票、契約書、納品書等の書類及びレポートを準備する必要があります。監査の前に当該書類を自ら確認すれば、事前に問題を発見する可能性があります。

啓源グループは経験豊富な専門チームを持ち、中国会社の書類準備・登録、各種許可・免許の申請、税務企画、会計監査サービスをご提供します。詳細については、当事務所の専門コンサルタントまでお問い合わせください。

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