香港の給与所得税(薪俸税)-株式報酬からの利益
新株予約権
新株予約権とは、一定期間内に従業員が株式を引き受ける権利を指します。雇用主が従業員に新株予約権を付与した場合、その従業員はその新株予約権に対して課税される必要があります。従業員は、新株予約権を取得する年度でなく、行使、譲渡又は放棄される年度に納税します。
株式引受の企画は多くの種類があります。一般的に、株式の市場価格と新株予約権を行使する価格との差額は課税対象となります。新株予約権の譲渡又は放棄による課税所得は一般的に、実際に取得した金額から支出(有する場合)を控除した残額です。
従業員は、関連する課税年度の個人所得税申告書に新株予約権により取得した利益を申告しなければなりません。
雇用主は新株予約権について以下の各項に注意を払う必要があります。
-
現職の従業員又は取締役が雇用主又はその他の会社から付与された新株予約権を行使、譲渡又は放棄することにより得た利益について、雇用主は関連するファームに申告しなければなりません。
-
香港にある離職の従業員又は取締役が新株予約権を行使、譲渡又は放棄することにより得た利益について、雇用主は関連するファームに申告しなければなりません。
-
香港から離れる予定のある離職の従業員又は取締役の新株予約権により得た取得について、雇用主は関連するファームに申告しなければなりません。当該従業員又は取締役が雇用主又はその他の会社から付与され、行使・譲渡・放棄していない新株予約権について、雇用主は関連するフォームに以下の事項を申告しなければなりません。
(i) 行使していない引き受けた株式数
(ii) 新株予約権の付与日
-
従業員又は取締役は雇用が終了し、且つ(又は)香港から離れた後に新株予約権から利益を取得した場合、雇用主は当該利益を現金化する課税年度に関連するフォームとともに添付表を作成して以下の事項を申告しなければなりません。
(i) 従業員又は取締役の氏名
(ii) 香港身分証番号又はパスポート番号
(iii) 従業員又は取締役の関連するフォームのページ番号
-
従業員又は取締役は香港の職を務める前に会社から制限(新株予約権を行使するには香港で一定期間に働く必要があること等)を付けている新株予約権を取得した場合、雇用主は関連書類、及び以下の事項を記載しているリストを申告しなければなりません。
(i) 引き受けた株式数及び種類
(ii) 新株予約権を取得する対価(有する場合)
(iii) 新株予約権を行使する価格
(iv) 新株予約権行使の指定した日付及び期限
-
新株予約権を付与する課税年度に雇用主支払報酬申告書とともに以下の事項を記載しているリストを税務局に提出しなければなりません。
(i) 従業員又は取締役の氏名
(ii) 身分証番号又はパスポート番号
(iii) 関連する株式会社の商号
(iv) 関連する株式数
株式
従業員は新株予約権の代わりに株式を取得した場合、当該株式が追加の賞与であるため、株式を取得する課税年度に課税所得として計上しなければなりません。
税務上、株式の利益が取得される日付及び株式の価値は賞与の条件及び支給される状況によって異なります。
従業員は関連する課税年度の個人所得税申告書に株式の利益を申告しなければなりません。
雇用主は適用するフォームに従業員の株式の利益を申告しなければなりません。
上述の事項が一般事項のみであるため、株式の利益が課税対象なのか否かは雇用主と従業員との雇用契約、株式を支給する際に追加された条件又は規則等に基づいて判断します。詳細について、税務専門家にご相談ください。
データソース:香港税務署ウェブサイト
https://www.ird.gov.hk/chs/pdf/pam47c.pdf