中国における外商投資奨励産業目録(2020年版)のご紹介
「外商投資奨励産業目録(2020年版)」は、国家発展改革委員会、商務部が2020年12月28日に公布した第38号令に全文が公布され、2021年1月27日より施行する。「外商投資奨励産業目録(2019年版)」は、同時に廃止する。
「外商投資奨励産業目録(2020年版)」は、条目総計1235条で2019年版と比べ127条を増加し、88条を修正し、外商投資の奨励範囲を更に拡大した。主な変化は以下の内容を含む。
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産業チェーンとサプライチェーンにおける外資の積極的な役割をさらに発揮させる
全国目録は引き続き製造業を外商投資奨励の重点方向とし、原材料の分野において、高純度電子材料用フッ化水素酸、フッ化水素、特殊ガラス繊維、偏光子ベースフィルム、拡散フィルム、フォトマスク、ポリエチレンポリアミン、高性能繊維などの条目を追加・修正する。部品の分野において、高圧バキュームコンポーネント、特殊バルブ、特殊ベアリング、特殊ガラス、ホイールスピードセンサーなどの条目を追加・修正する。最終製品分野において、集積回路試験装置、L3/L4/L5自動運転ハードウェア、レーザープロジェクタ機器、ウルトラ HD テレビ、人工呼吸器、ECMO、AI技術支援医療機器などの条目を追加・修正する。
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外資が生産的サービス業に投資することをさらに奨励する
全国目録は、サービス産業と製造業の融合発展を促進することを今回の改正の重点の一つとし、開放拡大の過程で新業態と新型インフラ建設を発展させる。研究開発・設計の分野において、第5世代移動通信技術の研究開発、ブロックチェーン技術開発、汚水処理施設の設計などの条目を追加・修正する。ビジネスサービス分野において、ハイエンド設備の維持と保守、デジタル生産ラインの改造と統合などの条目を追加する。現代物流分野において、越境電子商取引小売、輸出入バルク商品流通センター、コミュニティチェーン配送などの条目を追加・修正する。情報サービス分野において、オンライン教育、オンライン医療、オンライン事務処理などの条目を追加する。
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外資が中西部地区に投資することをさらに奨励する
中西部目録は、関連する省(区、市)の意見に基づき、条目を適切に追加し、地域的な開放型経済発展及び外向型産業クラスターを後ろ押しする。黒龍江、雲南等の省において、農産物の加工、観光開発などの条目を追加する。江南、陕西、江西等の省において、医療機器、防疫防護用品、原薬の生産などの条目を追加する。湖北、四川、重慶等の省において、半導体材料、グラフェン、工業用セラミックなどの条目を追加する。遼寧、安徽、湖南等の省において、職業教育機関に関する条目を追加する。海南において、海南自由貿易港の建設を支持するために商業貿易、水運、金融、観光に関する条目を追加する。
「外商投資奨励産業目録(2020年版)」は、我が国の外商投資を促進する重要な政策。「外商投資奨励産業目録(2020年版)」に属する外商投資項目は、法律、行政法規又は国務院の規定に従って税収、用地などの優遇政策を享受することができる。